ご予約

霧
今朝の家の周りは濃い霧。深呼吸によろしいです。

この11月のはじめ、東京に出張した帰りに、中央線郊外にある大学時代の友人のお宅に遊びに行った。

学生時代の彼女のイメージは、歌が上手でのびのび元気いっぱい。

御代田に越してくる直前の去年の春、この友人から、家を建てることになったので相談したいと急に連絡をもらった。

とりあえず話を聞きに行くことになり、敷地を見せてもらってから、当時のお住まいにおじゃました。初めてお会いする彼女の旦那さまが、親切に案内してくれつつもなんだか戸惑っているなあと思ったら、旦那さまの方で着々と検討を進められていて、すでに地元の設計施工の工務店に話をつけかけたタイミングでの、彼女からのお声がけだったのでした。

紅葉
紅葉が里にも降りてきた先週の近所。晴れると色が冴えてきれい。

それは戸惑いますよね、と思いつつも、現状の検討状況などお話を聞き、私が設計させてもらう場合の一般的な進め方や費用などをひととおりご説明し、そこからは主にご夫婦のディスカッションとなり(住宅のお仕事では良くある状況です)、最終的には旦那さまのお仕事の都合で完成時期の期限があることがわかり、私が設計からスタートするととても間に合わず、他方で設計施工の工務店はそれが可能でコストも合うということなので、そちらに頼むのが良いでしょう、ということになった。

その熱いディスカッションの中で、私の友人が「なぜまどかちゃん(わたくしのことです)に設計を頼みたいか」という理由を挙げていった際に、設計事務所に頼むメリットを、彼女の直観にもとづいて、アマチュアの発注者の立場から鋭く表現していて、聞いていた私のほうが、なるほどなーと教えられ、感心してしまった。それを正確に覚えていないのが大変残念なのですが、、メモしておけばよかった。

秋の畑
夏の盛りだくさんが夢のよう。畑も水菜だけを残して、すっかり整理しました。

確か、幼い子供を育てながら、夫婦共仕事もある中で、あらゆることを素人の自分たちで決めながら工務店に発注したり連絡したりチェックしたりしていくのはとても無理、そこにまどかちゃんがいれば、プロとして代わりに考えたりチェックや連絡もしてくれるし細々した相談もしやすい、それだけでも設計料を払う価値がある、というような言い方だったような。

氷室
風穴を利用した氷室の保存活動の清掃ボランティアに初参加。現地で見ると面白いのですが写真だと分かりづらい、、

それがうれしかったし、久々に会った友人から、社会人になってからのことや、彼女にぴったりな責任感の強い旦那さんと結婚したりお子さんが生まれたりした経緯、さらに家づくりに至る経緯を聞いて、なんかほんと良かったねえという気持ちになったので、遅めの結婚祝い代わり(というのも恩着せがましいですが)に、彼女が話していた家についての希望と、敷地に対する私なりの考え方を入れて、ラフなプランをスケッチして送った。幸い喜んでいただけたようで、それを叩きに使いながらご夫妻と工務店とでゼロからプランを作り、ときどき質問が来たりしながら、奮闘により完成にこぎつけ、さらに引越し直後の第二子ご誕生。の怒涛の日々を経て、少し落ち着いてきたからということで新居への今回のご招待だった。

林
あまり役に立った気はしないけれど、山の斜面で枝や枯葉相手の外作業は気持ち良かったです

結局、工期もずいぶん延びてしまい、工務店とのやり取りでも苦労が多かったらしく、「やっぱり頼めば良かったよ」というありがたいような胸が痛むような連絡でしたが、実際のお家は、大筋では彼女らしいのびのび明るい住まいになっていて、ひとまず安心。

 

ご一家の歓迎を受け、美味しい手作りおやつをいただき、年中さんになった息子さんとも楽しく遊ばせてもらって帰った後、旦那さまが「目標は高く持って人生で3回は家を建てなくちゃ、次の家はまどかちゃんに頼もう」と言っているよ、というメッセージが来た。まずはせっかく作った家を長く大事に住みこなしていただきたいところですが、ありがたいご予約、日々の仕事の励みにいたします。

浅間山
今季何度目かの浅間山の冠雪と、リンゴ畑。そろそろ降ってもおかしくないと周りで言うので、明日タイヤ交換してきます