夏のつる植物と夏休みの子供

インゲン
インゲンを見上げる。そしてジャンプ。

7月の始め、花豆やインゲンの成長期に忙しぶっていたら、父が長い竹を軽トラに載せて来て、一緒に支柱を組み立ててくれた。見上げるような支柱ができたところ、大喜びでめいっぱい伸びていって、見上げるようなところにもインゲン豆がどんどんなっている。
しかたないので、ちょっと枝はかわいそうだが、真剣な垂直跳びで収穫している。いい運動です。広々した見渡しの良いプロのレタス畑の高台にある畑なので、どこかから働きながら見ている人がいれば、豆に向かってふりかぶってぴょんぴょん飛ぶ大人の姿はずいぶん滑稽だろう。

夕方6時過ぎに畑に行くことが多いのだが、その時刻、地面を這わせている夕顔の花が盛大に咲いている。先日、少し前倒しで4時頃に寄ってみると、咲き終わった花かつぼみしかなくて一輪も見られなかった。本当に限られた時間にひらりと咲くらしい。源氏物語の「夕顔」の段、この夕顔のことなのかなあと思いながら写真を撮ってみた。何やらはかなげかつ訳ありな美女の出てくる有名な段で、内容はうろ覚えだが、高校生の頃の私は彼女の思わせぶりな感じにだいぶいらいらした記憶が。

夕顔
日暮れどきの夕顔の花。
夕顔
夕方4時頃の夕顔。開いた花は一輪も見られない。

花だけを見ればそんなはかなげな夕顔だが、つるの勢いはものすごくて、隣のナスに絡みついたり、列違いの花豆の支柱に登ろうとしたり、サツマイモに襲いかかったりするので、べりべり引き剥がしては空き地の方へ誘導している。引き剝がしながら、源氏の夕顔は本当にこの植物のことなのかな、、、とあらためて思うが、あっさり死んじゃった後も源氏が執着を断ち切れない流れ(そしてネットであらすじを復習したら実は頭中将も昔ご執心だったりして)、思わせぶりな花のみならず、つぎつぎ絡みついちゃうつるの感じが案外あたっているような、、、怖。そういうジャンルの女子力、怖。などとぶつぶつしょうもないことを思いながらつる植物を相手にする夏の夕方。

夕顔
隣の畝を乗り越えてぐいぐい拡がり、花を咲かせる夕顔。

先週の夏の夕方に、昨年から取り組んでいた住宅の引き渡しが無事完了した。地元の工務店さんと地元で暮らすクライアント、顔の見える関係でのプロジェクトは、いろいろ計画上のハードルはあってもどことなく地に足のついた安心感があり、手堅く進んできた印象だったが、それでも引き渡しが終わるとなんだかとてもほっとして、当日は早々に眠くなって就寝(子供か)。

竣工
住宅の竣工。写真を整理したら建物のご紹介をしようかと思います。

クライアントのお子さん方もさっそく引き渡し当日から新しいおうちを満喫していて、いつも以上のハイテンションだなとおもしろがって見ていたら、子供が元気なのも当然、夏休みシーズンなのだった。
夏うまれの甥に誕生日の小さいプレゼントを用意してあって、用意してすぐ発送すれば誕生日に間に合ったのに、なんとなく引き渡し準備などで気持ちがそわそわして保留しているうちに日付を過ぎてしまい、ようやくごそごそとカードを書いてお送りした。数日して、夏休み真っ只中の小学生から、僕が行くまで夏ばてや熱中症に気をつけて待っていてね、というお返事の暑中見舞いをいただきました。郵便のやりとりをしてもまだたっぷり日数が残る夏休み。いいなあ子供は夏休みが長くて、、、健康を心がけます。

誕生日カード
いつもどおり左上から気分で適当に書いていったので、しっぽのあたりが妙な具合に、、(言い訳です)