春の進捗

雪窓公園の芝生
雪窓公園の芝生

近所の公園の芝生がうっすら緑になってきた。

春分をすぎてからも、夜中に予想以上の雪が降って、朝の雪景色に驚かされたりしていたが、さすがに先週からは雪の気配もなくなって地面が乾いてきた。
とはいえまだまだ枯れ木立の落葉樹のなか、ぱっと大ぶりの白い花を咲かせるコブシの木が、ひときわ華やかで目を引く。

雪窓公園のコブシ
雪窓公園のコブシ

先週のはじめに東京に出張した際は、日なたの桜が五分咲きくらいでなかなかきれいだったが、ほとんど咲いていない木もだいぶあり、全体にはまだ静かだった。その後2、3日で一気に開花が進んだようで、ウェブを開くたびに友人知人および他人の桜の写真の投稿があふれ出してくる。

一方こちら御代田周辺は、梅が最後の盛り上がり。前述のコブシがあちこちで目立ち、ピンクや黄色の春の花もいっせいに咲き始めているが、桜はまだ開花の気配がない。

雪窓公園の桜並木、4月4日現在
雪窓公園の桜並木、4月4日現在
つぼみはふくらみつつあるけど。
つぼみはふくらみつつあるけど、開花にはまだ。

こんな御代田にいて、次々届く桜の写真を見ていると、桜に浮き足立つ街の喧噪や、花見のにぎわいが微かに聞こえてくるようだ。村上春樹の「レキシントンの幽霊」に、夜中に他の部屋のパーティの音のさざめきが聞こえて来る描写があったのを思い出す。

佐久の庭
4月3日、佐久の両親の家の庭。梅、小彼岸桜、ヒュウガミズキ、等々咲いて空気中に花の香りがただよいます。

東京で暮らしていたときに、九州あたりの早い桜開花のニュースに触れても、こんな感覚はなかった。今いる御代田の静かさとのギャップや、開花のタイムラグの大きさがそれを感じさせるのか、知っている場所や知っている人たちの投稿だから、その雰囲気や高揚感を感じやすいのか、いずれにせよ、東京という街での桜の存在の大きさを外から見るような、おもしろい感覚だ。

アパート周りのヤマザクラも、まだまだ沈黙を守っております
アパート周りのヤマザクラも、まだまだ沈黙を守っております

去年、たしかアパートの周りのヤマザクラがわーっと咲いて、そのあと雪窓公園のソメイヨシノやしだれ桜が咲いたような気がするのだが、引越しでばたばたしていて、じっくりとは楽しめなかった。
今年はこの地の春を満喫するつもりで、日々の変化にチェックを入れながら、急に暖かくなった屋外をうろうろ散歩している。鳥の動きも活発になってきて、昨日から家の周りにウグイスが鳴きはじめました。

小彼岸桜
小彼岸桜は、ソメイヨシノにかなり先駆けて咲きます。打ち合わせに来た方がおみやげにくださった枝が見頃に。