物もち

菅野温泉
土用のうなぎを食べに峠を越えて下諏訪に出かけ、温泉に入ってきました

エプロンの肩ひもの付け根がほつれているので、繕わないといけない。

台所でローテーションしている2枚のエプロンのうち、茶色のほうだ。この茶色のエプロン、けっこう長く使ってるしほつれるのもしょうがないよね、と思いながら記憶をたどってちょっと怖くなった。

番台
気持ちよく掃除が行き届いた、町なかの銭湯のような風情。透明のとても良いお湯でした。230円。

中高で通っていた学校は御殿場に寮があって、春休みや夏休みに、部活の合宿や行事で使っていた。その施設でのお決まりの生活ルールがいくつかあって、確かそのうちのひとつが、エプロンを2枚持っていくーー掃除用と配膳用で使い分けるためーーだった。この茶色のエプロンはそのために用意したもの、もう一枚はデニム地のエプロンだった。だとすると中学から?遅くとも高校からとして、20数年の使用歴。途中、学生時代など、ほとんど使わず眠っていた時期があったにしても。

接待
下諏訪からの帰り道。中山道が和田峠を越える手前(江戸から見て)で、旅人の休憩用の建物「接待」が保存されていました。

繕う前のアイロンがけをしながら思いめぐらせば、冬のパジャマとして着ているトレーナーの1枚は、私が10歳のときに兄が人からもらったアメリカの大学名入りスウェットのお下がり→28年目。別の1枚は、中学入学前の春休みに京都に旅行に連れて行ってもらい、花冷えの寒さに耐えかねて祇園のジーンズショップで買ったHanesのフード付きパーカ→26年目。

接待
江戸時代に裕福な篤志家の寄付で建てられ、冬はおかゆを振舞ったとか。なんと素敵なお金の使い方。

夏のパジャマにしているTシャツの一枚は、高2のときに部活の同級生どうしおそろいで作ったもの→22年目。僭越ながらわたくしが下絵を作りました。電話帳でTシャツプリント屋さんを探して、渋谷の道玄坂の雑居ビルの会社を訪ね、版下も自分で作れば安くなるよ、とお姉さんに言われ、友達と二人、その事務所でマジックを借りて下絵を塗りつぶしたのを思い出す、、、からと言って、特に大事に扱っているわけではなく、普通にローテーションに組み込んで使い、パジャマとして十分着られるからまだ持っているというだけ。布ってけっこう長持ちするものです。

Tシャツ
マジックのにじみによって当初案よりだいぶ丸みをおびたプリントの学年Tシャツ。睡眠に最適なくたくた具合。

特にケチなわけでもないはず。特に物を繊細に扱っている感じもない。「物もちが良い」という表現から感じる堅実さとはちょっと違う、、、強いて言えば、使用歴が長いものほど愛着はあるので、用に耐えなくなるまで使い切りたいし、新品への欲求もあまりないという地味な性格によるのかもしれない。
28年目のスウェットあたりはそろそろ潮時が来そう。そうなったらボロ切れにして気持ちよくお掃除に使い捨てるつもりです。

うなぎ小林
身はとろけるようにやわらかく、皮はかりっと香ばしい。ごはんはふっくら。おかげさまで夏を元気に乗り切れそうです