師走なのに雨

12月15日、佐久から見る浅間山の冠雪。山頂はアイシングをかけたようななめらかさ、中腹は粉砂糖をまぶした感じ。
12月15日、佐久から見る浅間山の冠雪。山頂はアイシングをかけたようななめらかさ、中腹は粉砂糖をまぶした感じ。

ついに11月は1度もブログを更新せずに過ぎてしまった。そしていまや12月も半ば過ぎ。

 

言い訳めいたことを言うならば、11月下旬に早めの忘年会でご一緒した方が言っていた「11月はほんと早い!あっという間に終わる!」の通りだったとか、今年は暖かさと寒さが変なペースで入り乱れるうえに雪がちっとも降らなくて、季節の経過がよくわからないうちに今になっていたとか、建築士会の活動で11月半ばに担当のイベントがあって、限られた業務外活動時間を準備と片付けに追われたとか、、、

 

どれもこれも、自分で設定したブログを自分でさぼっている自分への言い訳です。

 

それにしても、雪が降ったら不便なことは多いのに、降るべき時に降らないとどうも気分が盛り上がらないのはなぜか。「浅間山が3回冠雪すると里にも雪がふる」と言われているので、11月に入ったくらいから浅間山の具合をちらちら気にし、白くなった日は「白いですね!何回目ですかね」みたいな世間話を交わし、週間予報で本格的な雪マークがつくと、今度の◯曜日だなと思いながら過ごす。その挙句にちょっとちらついた白いものがすぐに音を立てて雨になっていた時の肩透かし感と言ったら。

11月5日、朝のゴミ出し帰り。ひと月ちょっと前はこんなに色鮮やかでした。
11月5日、朝のゴミ出し帰り。ひと月ちょっと前はこんなに色鮮やかでした。

11月も半ばには紅葉のピークが過ぎて急激に色味が減っていくこの地域で、全てがふんわり真っ白になる鮮やかな雪景色は、それなりの気分転換というかカタルシスというかの役割があるように思われ、降ると生活は少々大変だけれど季節のメリハリはやはり必要だ。12月に雨って逆に寒々しい、、、とはいえそれが凍って駐車場は朝にはピカピカなのですが。

12月15日、佐久より西にまわりこんで、北御牧(東御)から見る浅間山の冠雪。
12月15日、佐久より西にまわりこんで、北御牧(東御)から見る浅間山の冠雪。

12月に入って、用事で東京や横浜など首都圏への日帰りの機会があった。上信越道を走っていくと、いつものことながら季節の逆回転を味わうことになる。すっかり枯木立の長野から群馬へ移り、埼玉に入る頃には常緑樹が増えるとともに紅葉が復活。目的地ではイチョウの黄色やモミジの赤さを狐につままれた気分で眺め、また冬に向けて上信越道を戻ってくる。

12月13日、佐久スマート I.C.を降りて佐久平と遠くに真っ白い北アルプス(たぶん)をのぞむ。
12月13日、佐久スマート I.C.を降りて佐久平と遠くに真っ白い北アルプス(たぶん)をのぞむ。

先週は浅間山が綺麗に冠雪していたおかげで、だいぶ手前の埼玉県から遠くに浅間山が見えていたことに初めて気づいた。花園インター辺りで遠くに目を向けたら、雪の気配のない関東平野の裾の山々のさらに向こうに、見覚えのある形状の、お椀を伏せたような真っ白い山頂がぽこんと出ていたのだ。ああ、あれの近くまで帰るんだなあとときどき目をやっていると、群馬あたりから見え方がぐいぐい大きくなってくる。自動車だからその間ほんの1、2時間だが、歩いて旅していた昔の人はその姿を何日もじっくり味わいながら、いろいろなことを考えながら帰って来たことだろう。

まあ今の高架の道路上を来るわけではないから、これほどよくは見えなかったかもしれませんけどね。

11月18日、湯川橋を渡る御代田フットパスのコース開きイベント参加者の皆さん。
11月18日、湯川橋を渡る御代田フットパスのコース開きイベント参加者の皆さん。

歩くと言えば、、、、11月に建築士会で担当したイベントは、御代田フットパスのコース開きイベントだった。御代田フットパスとは何か、コース開きとはどういうことかの説明は、御代田フットパスのホームページをご覧いただくこととして、既存の道をつないでぶらぶら歩くという地味な内容に、思いもかけずたくさんの参加をいただいて、俗にいう「うれしい悲鳴」をあげることになった。ドライブやサイクリングにも良さはあるが、歩くスピードと人間の認知や思考やコミュニケーション、やはり相性が良い。集落や田園も、長い歴史のなかで歩くことを元に形成されて来たので、歩かないと見られない場所がたくさんある。ゴミ捨てにも車を使うこの地域だからこそ、また、バーチャルな世界をものすごい量とスピードの情報がゆきかう今だからこそ、外を実際に歩くことが人の心身にも社会にも貴重な時間になっていく気がする。

今年はさすがに足元も凍って歩くのに適した時期とは言い難くなってきたが、来年からも四季折々に細く長く続けていければと思います。