そんな季節

積もるタイプの雪が降り始めるとあっという間に積もるんだなと実感。豪雪地帯の方の苦労もさぞや、、
積もるタイプの雪が降り始めるとあっという間に積もるんだなと実感。豪雪地帯の方の苦労もさぞや、、

急に気温の上がった3月の半ば、1度は軽く、2度目はどしゃぶりの雨が降った。

2度目の雨のときは、ひさしぶりに屋根をたたく激しい雨の音を聞いて、夜中に目が覚めた。翌朝起きると、2月からしぶとく日陰に残っていた雪が、ほとんど溶けて消えていた。

 

おもしろいのは、雪が降って溶けてを繰り返すうちに、地表や空気中に埃っぽさがたまっていたようで、1度目の軽く降った雨のあと、車のガラスがものすごい汚れ方をした。2度目の激しい雨の後は、そうした埃もすっかり洗い流されたらしく、空も澄んで、浅間の山肌の木立も、なんだかぴかぴかのお風呂上がりのように感じられた。

急に気温が上がって雨が降って。
急に気温が上がって雨が降って。

それにしても今年の2月はよく雪が降って積もった。引っ越してきて一番雪かきをしたような気がする。ちょっとひさしぶりに顔をあわせる人とは、「2月はよく降りましたねー雪かきしましたねー」というのが挨拶がわりになったりする。雪国の人からすれば笑われるような量ですが。

2月の雪。どっさりですが、日差しは明るい。
2月の雪。どっさりですが、日差しは明るい。

そんな雪まみれの2月だったが、雪に関係なく、2月に入った途端、日差しがぐっと力強くなったのを感じた。気のせいだけではないようで、屋根のパッシブソラーから送られて来る空気の温まり方も力強い。そして窓の外に、急にいろんな鳥が行き交うようになった。写真がないのが実に残念だけれど(スマホのカメラではさすがに窓の向こうの鳥は撮れない)本当に急に!いろんな鳥が来だした。特に大きくて派手なのはカケスの夫妻。去年も春を前に現れた。渡り鳥ではないそうだけど、冬と子育て期では居場所が違うのかもしれない。他にも、名前に自信はないが、シジュウカラ?ヒバリ?ヤマガラ?オナガなどなど、元気いっぱいに鳴きながらそこらを物色しはじめた。

去年の開花時期に植えた福寿草が、1年を越してめでたく2度目の開花。嬉しい。
去年の開花時期に植えた福寿草が、1年を越してめでたく2度目の開花。嬉しい。

まだまだ気温は低いし、雪はあるし、カレンダーもないのに、どうしてちゃんと同じような頃に動き出すんだろうとしみじみおもしろがっているうちに3月に突入した。そんなある日、玄関の外に突然まっきいろな福寿草が咲いた。朝見た時はなかったのに、昼に用事で一歩出た時にぱっと咲いていて、一面の茶色の中に、地味な褐色の新芽が出てきているのには全く気づいていなかったので、心底驚いた。

朝日のあたるカラマツ材の床。日が出てまだ1、2時間だが、日の当たっているところに触ると、もう温かい。
朝日のあたるカラマツ材の床。日が出てまだ1、2時間だが、日の当たっているところに触ると、もう温かい。

お日様が沈んで暗くなるときゅっと花弁を隠す福寿草を見ていて、動物も植物も、やっぱりだんだん強まってきた日差しの蓄積を感じて動き出すんだろうな、と思う。

そんな季節。新築の現場と既存改修の現場でも、基礎工事が始まりました。人間の営みもなるべく動植物と同じようにお日様と一緒に素直に動ければ、、、と思います。いろいろな事情や社会の動きがある中で、簡単なことのようで難しく、でも難しいようで簡単かもしれない。そんなことをぶつぶつ言いながら、季節を感じながら、生活を送れる日々のいかに貴重なことか。

土が溶けるのを待って着手した新築現場の基礎工事。
土が溶けるのを待って着手した新築現場の基礎工事。
改修の現場は凍っていたわけではないけれど、成り行きで気温の上がって来る時期に着手となりました。
改修の現場は凍っていたわけではないけれど、成り行きで気温の上がって来る時期に着手となりました。